子どもの褒め方𠮟り方

教育情報

 こんにちは!てつまる先生です!まずはこちらをご覧ください。

 この話すごく良くないですか?(笑)

「思えば人生 そんな小さな褒めを取り逃さず 身体に周りに積み重ねることで 私という輪郭ができた気がする」

 アイデンティティに関わる話ですね。ある事柄に関して褒められることで自分はそれが得意だとか好きだとかが形作られていく。そうした積み重ねが自分という人間を作っていって、今の自分があるということを作者は伝えています。

 褒めると同時に叱るという行為もアイデンティティの形成に大きな影響を与えます。なんで叱られたのかどういう叱られ方をしたのかということが、本人の行動基準になりえるのですね。

 というところで、今回のテーマは子どもの褒め方・叱り方についてです!

最先端の子どもの褒め方・叱り方

 こちらの本をご存じでしょうか。この本は、モンテッソーリ教育、エッジョエミリア教育法を学び、オックスフォード大学で児童発達学博士を取得した島村華子先生が、子どもの自主性や自己肯定感を高める褒め方・叱り方をエビデンスに基づき紹介した最先端の教育メソッド本です。

 この本に書かれていることが非常に興味深く、このブログの読者にぜひ紹介したいと思いましたので、内容を簡単に説明したいと思います。

条件付き子育て・無条件子育て

条件付き子育て

 この最先端の教育法では、条件付き子育てはしません。条件付き子育てとは、褒美と罰によって子どもを教育する手法です。例えば、子どもに毎日寝る前に絵本を読んでいたとして、子どもに対して静かにしなさい、早く着替えなさい、お風呂に入りなさい、でないと絵本を読んであげないよ、といったように、絵本を読むという行為を罰として取り上げ、子どもに言うことを聞かせるというようなことです。絵本を読むという行為は本来無償の愛情行動であるべきなのに、それが罰の担保として使われるのですね。

 条件付き子育てをするとどうなるか。それは、子どもに親の言うことを聞かないと、親は愛情をくれないという公式が植え付けられてしまうのです。親の言うことを聞いていると愛情をもらえ、そうでないと愛情をもらえない子どもは、親の言うことを聞く自分=価値があり、聞いていない自分=価値がないというをメッセージを受け取り続けるということになります。そうすると、ありのままの自分に価値がある、すなわち「自己肯定感」が育ちません。自己肯定感のない子どもは、大人になって上手くいっているときには自分に価値があり、上手くいっていないときには自分には価値がないと考えてしまいます。人生は山あり谷あり。上手くいっていないときでも自分に確固たる自信、自己肯定感があればそこから這い上がることができます。

 また、条件付き子育ては親子関係を悪化させます。親による罰に対して反発を生み、その結果子どもが最も欲しているであろう愛情をもらえたりもらえなかったりする状況は、子どもは「自分のことを愛していないのではないか」という疑いを持ちます。こうして親子関係の悪化に繋がります。

 最も根深い問題は、条件付き子育てをされて育った子どもが自分の子どもを持ったときに同じことを繰り返していく、つまり継承されていく傾向にあるということです。負の連鎖ですよね。現代に生きる私たちには最先端の研究があるのですから、過去の教育法、価値観をアップデートしていきましょう。

無条件子育て

 無条件子育てとは、子どもの行動の善し悪しにかかわらず、愛情を注ぎ、子どもの考え方や行動の理由を考え、一緒にベストな解決策を見つけ出すという趣旨の子育て法です。

 先ほどの絵本の例で言うと、子どもが何か親の意向に沿わない行動をしたとしても、いつも通り絵本を読みます。絵本を読むという行為は無償の愛情表現であるべきなことは明らかです。愛情をエサにせずに絵本を読むことで、あなたを愛している、ということを示します。そして読み終わったあとに、子どもを批判したり否定することなく話し合い、あなた自身の気持ちを伝えます。なぜ、静かにしなくてはいけないのか、早くお風呂に入らないといけないのか、早く着替えないといけないのか、それを子どもと一緒に話し合います。

 変わらず愛情を注ぎ、子どもの行動全体を見て、その行動理由を考え、そして解決策を一緒に考えていくということが無条件子育てです。なかなか難しい子育て法ですが、ポイントを押さえれば簡単に行うことができます。

無条件子育ての5ポイント

 無条件子育てには5つのポイントがあります。

  • 口癖を直す
  • イメージを見直す
  • リーダーとして立ち振る舞う
  • 要求の見直し
  • 長期目標を持つ

 まず、「口癖を直す」についてです。「すごーい!」とか、「天才!」といった言葉って口癖になっていませんか?この言葉っていわば、表面、結果だけを見て褒める言葉なんですね。褒め方については後述しますが、この言葉が口癖になっているので、意識して直しましょう。

 次に「イメージを見直す」についてです。子どもに対するイメージとは、言うことを聞かない、不完全で、危なっかしい存在であると思いがちです。例えば、料理をするために包丁を使うとき、子どもがこれを「一人でやってみたいんだ」と言ったとすると危なっかしいと思いますし、熱したフライパンを触ってやけどするかもしれなかったり、たくさん心配ごとって出てきますよね。我々大人はきっと無意識下にこの子はできないだろう、上手くいかないだろう思い込みすぎているのかもしれません。

 しかし著者は子どもに対して、できないかもしれない、ミスをするかもしれないけれど、言えば伝わる、きっとできるようになるというふうに、子どもを1個人としてリスペクトする姿勢に切り替える必要がある、と述べています。そして著者は、3歳から12歳まではもうすでに年齢は関係なく、失敗することは多いけれどもそれを経験として覚えられる、1個人として接すべきだと。これって本当に難しいことですよね。子どもって成長するのがものすごく早くて、親の方が子どもの成長に対する価値観のアップデートがついていかないんですよね。でも子どもはどんどん成長して、ミスしても覚えてできるようになっていくんです。

 次に、「リーダーとして立ち振る舞う」。ここでは二つの悪い例を出します。一つは、独裁者的な立ち振る舞いです。これは、早くしなさい、これをやりなさい、これは食べちゃダメ、これはやっちゃダメ、言うことを聞きなさい、このルールが守れないあなたはダメ、といった子どもに厳格な立ち振る舞いです。そしてもう一つは、それと真逆の消極的立ち振る舞いです。これは、子どものやることなすことに対して一切叱らない、子どもが好き放題お菓子を食べてる、ゲームをやってるのに何も言わない、といった消極的な姿勢の事ですね。

 著者は、上記の立ち振る舞いではなく、「リーダーとして立ち振る舞うこと」が重要だと述べています。これは、親が①ルールや行動規範を示し、②どうしてこういうルールにするのか、どうしてこれが良いことなのかといった情報を共有し、③それを実践し続ける「ロールモデル」であり続ける、ということです。これって本当に大切なことですよね。このブログの「ゲームの禁止の是非」の記事でも言及しましたが、一方的にルールを押し付けるのではなく、行動規範の率先した実践者=ロールモデルであり続けることが大切だと。親がルールをおざなりにしておいて子どもがそれを実践するわけがないのです。

 「要求の見直し」。これは、親が子どもに要求してることが子どもの発達状況に見合っているか、を再確認するということです。例えば、騒いでいる子どもに対して「静かにしなさい」と言っても、子どもは静かにすることができない年代なので何か別の方法を考える、といったことが必要だということです。後述しますが、成長段階に見合った要求なのか、ということを今一度見直して、そうじゃなければ違う方法を探っていきましょう。

 最後に、「長期目標を持つ」ということです。自分の子どもに対してこういう子育てがしたい、「将来こんな大人になってほしい」という思いがそれぞれあるはずです。例えば、創意工夫のある人に、自立した人であったり、責任感の強い人になってほしいといった将来のビジョンですね。子どもに対してあれがダメ、これはダメと言って反発するということは、もしかしたら長期目標には適っているのではないか、ということですね。もし子供をそういう「ダメ」でコントロールする、つまり従順な子どもを求めると長期目標では創意工夫であったりという人に育たないということになります。

 以上5つのポイントを意識して子どもに接してみてください。

3つの褒め方

 続いて、子どもの褒め方についてです。この本では、3つの褒め方に言及しています。

①おざなり褒め

 おざなり褒めとは、「すごいじゃん」、「天才じゃん」といった、なんとなく褒めるということです。この褒め方は、子どもに「この人は私のことを見ていない」ということがしっかりと伝わります。そして、頑張っても頑張らなくてもどうせおざなり褒めがくるんだというモチベーションの低下につながり、本当に褒めてほしいところを褒めてくれないという不信感にもつながります。子どもは言葉通りに受け取らず、言われた状況や雰囲気をキャッチして違うメッセージを受け取ります。適当に褒めることは非常にマズいです。

②人中心褒め

 人中心褒めとは、「あなたは素晴らしい」、「あなたには才能がある」、「あなたは優しい人だもんね」、といった人格・能力を褒めることです。この褒め方、つまり子どもにとって、その時の自分のできたことを褒めてほしいのに、全人格・全才能を褒めることは子供にどういう影響を及ぼすか、「プレッシャーになってしまう」そうです。

 全てのことを褒められた子が、例えばなにかできないことがあって褒められなかったとき、「自分って才能があるんじゃないの?」、優しいと言われていたのにそうじゃない自分の行動をしたとき、「私って優しくないの?」、というようにアイデンティティが揺らぐのです。「あなたは天才だ、才能がある」と言われてきた子どもが何かできないことと出会った時、本当は努力すればできるようになるのに、もしかしたらできないかもしれない、いいパフォーマンスができないかもしれない、この考えが導く人物像は「チャレンジしない人」です。自分は「才能がある」と思ってきたのにできないことが現れるとアイデンティティが揺らいでしまうのでチャレンジしなくなるのです。

 また、何かで「あなたは優しい人だね」と言われて、「本当はそうじゃないのに」、「そうじゃない時の自分を見せたら嫌われちゃうかも」、そう思った経験はありませんか?才能がある優しいと言われてきたから優しくいなくちゃいけない、プレッシャーになっちゃうんですね。

 このように、全人格を褒めるのは非常に危険な行為だと筆者は述べています。

③プロセス褒め

 これに対して、筆者が推奨しているのが、「プロセス褒め」です。この褒め方は、努力や成長にフォーカスして、できたことの頑張りや、経過を褒めるということです。プロセスを褒められた子どもは、さらに良いプロセスを積み上げようとして、プロセスに対してモチベーションを持つようになります。

 著者は以下のような経験をしました。つまり、先生が宿題を早く持ってきた子どもに対して「早いじゃない、すごいね」と褒めると、その子どもは点数がどうであろうが問題を考えるということを無視してとにかく早く出そうとした、早く出せば褒められると思い込んでしまった。「私は、ミスをしたのであった。」と後悔の念さえ著者は述べました。私も1教師として胸に刺さるものがありますね。

 プロセスを褒めるということは、上手くいっているときでもそうでないときも、努力の過程を褒めるということです。サッカーの試合で「負けても前に進んでるじゃん、勝つために朝早く起きてたくさん練習してきたじゃん」、テストで「いい点数を取るために努力してきたじゃん」と。そうすることで、子どもは自分の努力を褒めてくれる人がいると実感できるのです。努力・プロセスを褒めてもらった子どもはこれからも努力していく。そしていつかは勝てるようになる、いい点数を取れるようになるのです。

 プロセスを褒めるときのコツとして、「自由回答式の質問をする」というものが挙げられます。yes、noで答えられる質問ではなく、何を、なんで、どのように、そのときどんな気持ちだったといったことを聞いてみるのです。そうすると子どもは自由に話をはじめます。親は子どもに体を向けて全身でうなずく、傾聴力が試されているのです。そして、その過程を褒める。大変だと思います。子どもって自分が何かをしてて忙しい時に限って話しかけるんですよね。その時に体を子どもに全力で向けるのは大変なことです。

叱り方

  褒め方以上に叱り方には注意を払わねばなりません。「ゲーム禁止の是非」の記事でも述べましたが、子どもを叱るのに、罰を用いるのは得策ではありません。罰を子どもに用いると、1.子どもはより攻撃的、反発的になり、2.力による問題解決の正当化と捉えられます。それによって3.親子関係が悪化し、4.反省は促せません。子どもは反省するのではなく、次はいかに罰を受けずに自分の望みを叶えようか、と罰をすり抜ける技術を身に着けます。

 上手な叱り方のポイントとしては、①ダメだ、違うを使わない、②結果より努力、プロセス、③理由を説明、④気持ちを正直に、です。

①子どものすることに対して「ダメ」、「なんでダメなんだ」、「いいからダメ」、言ってしまいがちですよね。子どもは様々「なんで?」を突き付けます。なんでお菓子を食べちゃダメなんだ、なんで昨日はよかったんだ、お姉ちゃんだって食べてるじゃないか、よその子は食べてるじゃないか。

②子どもはなんでお菓子を食べるのかというプロセスを考えてみましょう。きっとお腹がすいていて、お菓子をたくさん食べているのは、ごはんをしっかり食べてないからなんですね。じゃあご飯をしっかり食べたほうが良いよね、というのを感情的にならずに子どもと話し合ってみる。そして

③ご飯を食べなきゃいけないのはなんで?栄養を取らないと大きくなれないからですよね。病気になっちゃうからですよね。お菓子ではなくご飯を食べないといけない理由を説明してあげましょう。最後に

④〇〇が病気になるとお父さんお母さんは悲しい、と自分の気持ちを素直に伝えてあげましょう。

 いかがでしょうか。この①~④の流れ、すごく納得しませんか?丁寧でわかりやすい叱り方だと感じます。自分が叱られる時もこのように叱られるとすごく納得できます。社会人にも共通する丁寧な叱り方だと思います。

完璧な人間などいない

 たくさんのポイントを紹介してきましたが、今までやってきたことをアップデートして実践することって本当に難しいです。忙しい時に限って子どもというものは何かリアクションを求めてきます。そんな時、ついついおざなり褒めや、人中心褒めをやっちゃいますよね。思わず感情に任せて怒っちゃうこともしばしばあります。私自身も思わず怒っちゃって「なんで怒っちゃったんだろう」って反省すること、よくあります。

 しかし、それで落ち込む必要はありません。なぜなら、私たち大人も人間であり、完璧な人間など存在しないのですから。これから気を付けていけばいいんです。気を付けてもできないときもあります。我々大人も間違うことは当然あるわけですから、子どもは間違って当然なんですね。そんな子どもを感情任せに怒らず、体全身を向けて褒めていきましょう!

まとめ

 いかがでしたか?子育てって大変なことが多いと思います。こんなこと言うけど実際はできないよって方も多いと思います。そして、この教育法が絶対正しいとは限りません。あくまで、最先端の教育法というだけです。もし、興味があれば、この本を読んでみてください。

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